ピクニック打ちこわし事件 〜自転車撤去に抗議で逮捕起訴って何や!?〜


2012年8月26日の昼下がり、京都市左京区の京阪出町柳駅前、京都市による自転車撤去に対し、抗議したA氏*1公務執行妨害で逮捕された。
現在は起訴され、まだ拘置所の中に勾留されたままである。(2012年10月14日現在)

事実経過

Aはこの日、友人達と出町柳駅近くの鴨川の河原(鴨川三角州)でピクニックをしていた。

その時、鴨川三角州の道路に駐輪していた自分の自転車と他の自転車が、市の職員に撤去されようとしていたので、三角州側に自転車を運び込んだ。

その際、

京都市は無料の駐車場も整備しないのに、なんで自転車を持っていくようなことをするんだ」

とAが問うと、京都市職員N氏に「駐輪場はそこにあるやろが」といきなり怒鳴られた。
一度はピクニックの場に戻るが、怒鳴られたことに対する憤りは解消されず、そして以下の抗議をしに、撤去作業が続行ぬしている駅前に向かった。


京都市の職員が市民に対していきなり怒鳴るようなことをしていいのか。話をきいてくれ。」
京都市は無料駐車場をなぜ整備しないのか。それなのにもっていくのは不当だ。」
「自転車を使うのは貧乏人だ。毎日駐輪したら、一度撤去されたら、どんなに大変か、いくらかかるかわかるか。」

このように抗議する中で口論になり、N氏に「なぜ怒鳴るのか」ときくと「あんたが怒鳴るからや」という具合に)また他の職員も集まってきて、その中の一人A氏は
「こいつの言うことは聞かんでいい。」とまわりに言い、Aに対しては「うちらはただの下請けや、抗議するなら京都市に言ってくれ。」と言つまた。
それに対し、Aは

「いや、そんなこといってもあなた方は京都市の職員でしょ。だったら僕の話をきいてくれ、それも職務だ。」

と言って、
N氏の左胸についていた京都市の市章を指でつまみ、

「ここについているのは京都市の市章じゃないか。あなたは職員じゃないか。」

と言った。
そのやりとりの前後も撤去作業員は自転車をどんどん撤去していく。
Aはそれでも、少しでも撤去されないように「友人の自転車だからもっていかないでください」と言い、自転車を京阪電車の敷地内に運び込もうとしていた。
Aは持っていかれようとする2台の自転車に手をかけ、その自転車は下ろされた。このやりとりをしている間に警察をよばれた。
警察がきて、市章を指でつまんだことが、胸ぐらをつかんだとか、胸をどつかれた等と誇張した内容で被害届をだされた。Aの話はほとんどきかず、警察に名前と住所をきかれるので拒否したら、「じゃぁ仕方ないな、争うんやな?」といっていきなり逮捕された。

(「」の中の言葉は、現在拘置所に入っているAからの手紙の中から抜粋した。)

京都市の自転車政策課の横暴

「ダチかえせ」救援会の見解


以上からもわかるように、京都市は住民の交通手段である自転車を勝手に持ち去ることばかりに熱を上げています。
その被害を受けている方も多いことでしょう。こんだけ予算があるのであれば、無料駐車場もつくれるはずです。
日々ぎりぎりの生活をしている私たちにしてみたら、自転車は何よりも失いたくないものですし、有料駐輪場は敷居が高いもんです。
そして駐輪場は足りてないから公共交通機関を使えなんて言うことは、
自転車を使う私たちにしてみたら、何も現状をおわかりでない戯言にしかきこえません。
このような現状の中で、「話を聞いてくれ。自分や友人の自転車を勝手に持ち去るな。その前にやることがあるだろう。」と声をあげることはむしろ正当な要求であり、
京都市はその声をきちんと受け止め、自転車を勝手に持っていく前に抜本的に自転車政策を見直す必要があるのではないでしょうか。
そして、京都市の職員であるにも関わらず「下請け」だと偽り、その上で警察権力を使って逮捕監禁するなんてことは
権力の濫用であり、不当なことではないでしょうか。

Aの手紙の言葉。


僕の逮捕を「うるさいやつは逮捕させてしまえばいい」という前例にはしたくない。
物事はややこしくややこしくすべきだ。
自転車撤去への抵抗は絶対に正当だ。

*1:当初S氏としておりましたが、カンパの口座名と紛らわしいので被弾圧者の名称を今後はAとします 2012.10.18