ピクニック打ちこわし事件 第一回公判の報告


2012年8月26日の昼下がり、京都市左京区の京阪出町柳駅前、京都市による自転車撤去に対し、抗議したA氏*1公務執行妨害で逮捕された。

現在は起訴され、まだ拘置所の中に勾留されたままである。(2012年10月14日現在)

事の詳細は以下の記事もご覧ください。


事実経過と「ダチかえせ」救援会の見解(2012年10月14日現在)


ピクニック打ちこわし事件 第一回公判(2012年10月10日)報告

 
10月10日に開かれた第一回公判の報告をします。
公判には延べ41人の方が傍聴に来てくれました。

●公判の内容

予定時刻より10分ほど遅れて公判が始まり、手錠をハメられて入廷したAさんに拍手が贈られました。
裁判官に公訴事実*2の内容について意見はないかと聞かれ、


「口論にはなったが先に怒鳴ってきたのは市職員だったし、左胸をつかんでゆすったという事実はおかしい。」
「持って行かれそうな自転車を押さえつけはしたが引っ張ってはいないし、「持って行くな」と言ったのに聞く耳を持たず撤去をしていた。」

と答えました。
公訴事実の内容は註釈として最後につけましたが、Aさんがしたことすべてが誇張されています。
弁護士からはAさんのしたことは、公務執行妨害罪に当たるほどではないことと、検察側の出してきた市職員たちの供述調書には同意しないことが述べられました。
次回公判では、実際に自転車撤去をしていた市職員に検察側、弁護側の両方から証人尋問が行われることになりました。

●裁判の今後の流れ

次回の公判は、11月1日の15時から16時までとなりました。場所は京都地方裁判所205号法廷です。
すでに書きましたが次の公判では、胸をつかんでゆすられたと証言している市職員の証人尋問が行われます。
また、今後行われる被告人質問では、Aさんが撤去作業に抗議した背景にある、京都市の自転車政策や自転車撤去事業の問題点を主張します。

●保釈について

裁判の翌日に保釈請求をしましたが、10月12日に裁判所により却下されました。これで、少なくとも11月1日の第二回公判が終わるまで保釈されません。

*1:当初S氏としておりましたが、カンパの口座名と紛らわしいので被弾圧者の名称を今後はAとします 2012.10.18

*2:起訴状の公訴事実:被告人は、平成24年8月26日午後2時10分頃、京都市左京区田中上柳町25番地3所在の京阪出町柳ビル南西側において、京都市建設局土木管理部自転車政策課嘱託員(当時63歳)及び京都市からの委託により嘱託員の指示にしたがい放置自転車の撤去作業に従事していた運送業者作業員(当時44歳)らが、京都市自転車等放置防止条例に基づき自転車撤去強化区域における放置自転車の撤去作業に従事していた際、前記作業員に対し(「自転車持っていくな言うてるやろ。」などと怒鳴りながら同人が右手に持っていた撤去自転車の前かご付近を押さえつけて路上に下ろさせたり,)同人が左手に持っていた撤去自転車の荷台を引っ張って路上に下ろさせるなど した上、前記嘱託員に対し「これ京都市のマークやろ。」など怒鳴りながら着衣の上から同人の左胸を右手でつかんで揺する等の暴行を加え持って同嘱託員らの職務の執行を妨害したものである。  罪名及び罰状  公務執行妨害刑法95条1項  ※( )はすでに検察の請求により削除された。