ピクニック打ちこわし事件、第二回公判の報告

今回は傍聴が抽選となり、駆けつけて下さった30名ほどの方々のうち、傍聴できたのは20名程度でした。

対して京都市側と思われる人は早くから多数来ており、10名ほどが傍聴席に入っていました。


(空席が4つあったにも関わらず、外で頼んでも入れてもらえなかったそうです。どうやら市側の人で、傍聴券をとった上ですっぽかした人がいたようです。)

また、途中交代が認められず、トイレなどの途中退出、再入場も禁止という徹底ぶり。それはおかしい、と話し合いを求める声があがりましたが、「裁判長の指示だから」の一点張り。多数の抗議も無視され、最後まで理由は示されずじまいでした。

傍聴券がなく入れなかった人たちは、法廷前の廊下への立ち入りも止められたそうです。前回とはうって変わったこの厳戒態勢、いったいなんなんでしょう。

そんなこんなで各々納得いかぬままに、予定時間を少し過ぎての開廷となりました。


まずは検察側の証人尋問。
証人である市職員(Aが市章をつかんだとされる市の嘱託職員)のことや放置自転車撤去事業についての確認をしたのち、8月26日の経緯について話されました。


続いて弁護側からは、「被告人から抗議を受けてどう思ったか。気分を害したのではないか」という質問から始まり、「怒鳴ったのではないか」「なぜ被告人は追いかけてまで抗議すると思ったか」「市章をつままれたのはなんでだと思うか」などの尋問がありました。

これは、Aが一連の行動をとった原因がその市職員の態度にあるということを引き出そうとしての質問だったと思いますが、これらに対する返答は「気分は害していない。撤去していて抗議されることは度々あるので、特に気にしなかった」「怒鳴ってない」「分からない。なんでかなぁと思った」といったもの、あるいは答えずにしばし沈黙という場面も幾度かありました。弁護人が重ねるように、「どなっていないか」、「きつい言い方をしたんじゃないのか」など聞いても、「していない」と答えていました。

撤去事業に携わる人が、抗議を受けても本当に何も感じず考えていないのだとしたら、それはそれでかなり悲しいことですが、あるいは彼が嘘を言っているのかもしれません。撤去に抗議したら怒鳴られたという話は身の周りでもよく聞きますし、そもそもAの話と食い違う点が見られ、疑わしいところです。

Aにしてみれば、市職員がどなってきたり、市の職員じゃないと嘘をつくからヒートアップしていったのに、自らがしたことは何も言わず、「なんのために、市章をつかんだと思うか」という質問には、「わからない」、「特になにま思わなかった」と答えました。

市章をつかまれたことに関して、「市章を2、3本の指でつかまれた。」「市章をつかまれた時間は1〜2秒ぐらいだった。」「一瞬痛かったので、ヒフも一緒につままれたと思う」と証言し、逮捕当日に被害届を出した時の「胸ぐらをつかまれた」「どつかれた」といった話は誇張したものだったことがわかりました。

弁護人から最後の方に「警察を呼んだのは犯罪がおこったから、もしくはおこりそうだったからか」という質問には、「そうではなく、これ以上混乱が大きくなると通行人に被害がおよぶと思ったから」と答えました。

これを聞いた時にやっぱ暴行とかがあったわけじゃなくて、警察が来てから話を膨らまして被害届を出したんじゃんって思いました。

けっきょく、「…それで?え、それだけで逮捕したの?!」という虚しさと憤りを強めるばかりの証人尋問でした。

そんなことで、人の自由な時間を奪うなよ〜! 逮捕や起訴されたことがどれだけおかしくても、捜査や裁判で罪をまっこうから否定しようとすると、これだけ長期間、勾留という身体拘束をされることになります。

このような刑事司法のあり方自体が絶対に間違っています。

●次回公判の日程 11月20日

10:30〜12:00 京都地裁205号法廷 今回と同じく、傍聴券の抽選が行われるかもしれません。開廷の1時間前には裁判所にきてください。

●カンパの報告

公判当日に集めたカンパは34,718円になりました。本当にありがとうございます。Aが保釈されてから、あらためてこれまでいただいたカンパの一次報告をします。

救援会 劇団「ダチ返せ」
picnic.utikowashi@gmail